補助金 実績報告
給付金受給と就農実績評価の仕組み
私は、青年等就農計画認定を受け
農業次世代人材投資資金の給付を受けています。
この給付金は5年間受給することができますが
3年間経過したタイミングで、3年目の売上高、生産量に対する
中間評価があります。
ここで計画達成率が低いと指導が入り、
それでも改善されないと受給打ち切りの可能性があります。
半年ごとの給付金受給前に、実績を所定の資料に記入し
自治体職員と面談を実施し、就農状況確認チェックを受ける必要があります。
ここでは、その資料の作成方法を記載します。
青年等就農計画認定用資料作成
青年等就農計画認定用として
毎年2月、8月に以下の資料を提出しています。
- 作業日誌
- (前年分)決算書 ※2月は売上高が判る資料で可
- 就農状況報告書
を作成、報告し、評価を受ける必要があります。
作業日誌の作成
自治体からサンプルとしてエクセルの作業日誌を貰いましたが
アグリノートというアプリで作業実施都度、作業日誌を付けました。
このアプリの良さは、以下のとおりです。
- スマホでその場ですぐに作成することができ
- 結果をエクセルでダウンロードできる
すぐに作成できるよう
圃場、作目、作業者、農薬、肥料、機械を事前にマスタ登録する機能があり
作業記録作成時にこれらを選択することができますのでお勧めです。
決算書の作成
決算書を作成するために、まずは農業収入概要と農業経営費概要を作成します。
その結果を決算書に転記し、収入ー経費=所得を算出します。
又、計画と実績の差異も算出します。
具体的な作成方法は以下の通りです。
農業収入概要の作成
以下の通り、農業収入概要を作成します。
- 作業日誌から農業収支表(出金列、入金列)を作成
- 収支表の入金列から、各野菜毎の総売上高を算出
- 作業日誌から各野菜毎の栽培面積と生産量を算出
- 入金明細から、各野菜毎の販売量を算出
- 栽培面積と売上高から反収を算出
※初年度から生産量や販売量を正確に把握するのは中々に困難です。
私も初年度はみなしで作成しました。
農外収入概要の作成
又、同様に農外収入概要も作成します。
- 給付金や講師料といった農外収入があれば、その他売上高として算出
農業経営費概要の作成
以下の通り、農業経営費概要を作成します。
- 収支表の出金列から、原材料費、減価償却費、出荷販売経費、雇用労賃毎に支出額を算出
就農状況報告書の作成
作業日誌と決算書を作成した後、就農状況報告書を作成します。
報告書の章立ては以下の通りです。
- 営農実績報告
作業日誌を元に、家族労働力/雇用労働力のそれぞれの従事日数を記載 - 経営規模の報告
耕作面積を記入 - 前年の総所得
決算書の所得を記入 - 農業経営基盤強化準備金
積立を行い、必要経費や損金算入できる制度を活用しているかを記入 - 地域のサポート体制について
県の普及課ご担当、地域JAのご担当等を記載 - 報告対象期間における交流会への参加について
参加していれば記載 - 農業共済その他農業関係の保険への加入状況について
加入/非加入を記載 - 計画達成に向けた今後の課題と改善に向けた取組
課題/改善策とその取組状況を記載
就農状況報告書の作成ポイント
- 営農実績報告を作成するためには、作業日誌が必要です。
- 前年の総所得を記入には決算書の作成が必要です。
- 日ごろからサポート体制や交流会という選択肢があることを意識していると書きやすいです。
- 課題と改善に向けた取組は、日ごろから週単位での振り返り、決算書作成時点での振り返りというように
定期的に振り返りポイントを持っていると書きやすいですし、飛躍的に成長できます。
課題と改善の洗い出し方
筆者は、以下の視点で、課題を洗い出し改善ポイントを記載しました
- 作業負荷が高い期間、日にちを減らせるか、均等にできるか
- 生育不良、規格外品を減らせるか
- 作業効率を上げれるか
- 販売単価を上げれるか
- 播種時期をずらせるか
- 土壌、肥料、栽培方法を改善できないか
- 機械導入、短期雇用できないか
- 既存販路で単価を上げれないか、新規販路を獲得できないか
以上で、青年等就農計画認定資料の作成は終了です。